住宅ローンの返済期間:短期返済 vs 長期返済のメリット・デメリット

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住宅ローンの返済期間が二極化になっているってほんと?
金利が低いうちに短期間で返済するのか、長期の借入にして毎月の返済額を抑えるかの傾向になっているようだよ。

日銀がマイナス金利を解除したことで今後、住宅ローン金利も上がっていく可能性を加味して低金利の今のうちに返済を終わらせたいと考えているかたは短期返済を選択。
一方で都市部は年々、住宅価格が上昇していることもあり、なるべく毎月の返済額を抑えたいと考えているかたは長期返済を選択されているのではないでしょうか。
また長期返済に関しては今まで商品としてなかった50年返済ローンが登場したことも少なからず影響があります。
短期返済、長期返済それぞれメリットとデメリットが存在します。
今回はそのメリットとデメリットについてお伝えしていきます。

目次

短期返済のメリット・デメリット

短期返済は10~20年未満で住宅ローンを返済するケースです。

メリット

・利息の返済額が少なくなる。(総返済額が抑えられる。)

結果的には経済的な負担は軽減されます。
しかし、収入減や急な支出が膨らんだ際に返済がきつくなる可能性がある点に注意が必要です。
また返済期間中は毎月の返済負担額が大きくなることで、資産形成に回せるお金も減り、資産運用をするのが難しくなる恐れがあります。

・金利上昇リスクの減少

借入期間が短くなればなるほど金利上昇リスクは減少します。
金利は返済額にも影響を与えるため、低金利である今のうちに返済を終わらすことができれば、総返済額を減らすことができます。

デメリット

・毎月の返済額負担が大きくなる。
・団体信用生命保険の恩恵が小さい。

団体信用生命保険は住宅ローンを組んだかたに万が一のことがあった際に保険会社が住宅ローンの返済をしてくれる保険です。
当たり前ではありますが住宅ローンの返済が終われば団体信用生命保険の保障は無くなります。
一般的に考えれば万が一のことが起こる可能性は年齢が上がれば上がるほどリスクが高くなっていきます。
よって短期返済の場合にはその恩恵を受けられる可能性は低くなると考えておいたほうがいいでしょう。

長期返済のメリット・デメリット

長期返済は35年超で住宅ローンを返済するケースです。

メリット

・毎月の返済額負担が小さくなる。(返済負担額が減少することで借入できる金額が増える。)

毎月の返済額を抑えることで資産形成に回せるお金が増え、そのお金を繰り上げ返済に充てることができれば、返済期間を短縮していくこともできる可能性があります

・団体信用生命保険の恩恵が大きい。


デメリット

・利息の返済額が多くなる。(総返済額が多くなる。)

結果的には経済的負担は重くなります。

・金利上昇リスクが高くなる。

借入期間が長くなればなるほど金利上昇リスクは高まります。
もし途中で金利上昇があった場合には総返済額も多くなります。

借入金が同額の場合の両者の違い

仮に5,000万円の住宅ローンの借り入れをした場合の比較をしてみましょう。
なお、短期返済は20年(フラット20)、長期返済は50年(フラット50)の返済期間とします。(2024年8月金利)

20年返済50年返済
金利1.46%1.95%
毎月の返済額240,353円130,520円
利息768万円2,831万円
総返済額約5,768万円約7,831万円

比較すると歴然です。
毎月の返済額は109,833円の差、これが総返済額でみると2,063万円の差に広がります。

メリットデメリットを踏まえた上での判断が必要

短期返済にも長期返済にもそれぞれメリットとデメリットがあります。
金融機関選びや金利選びにも共通して言えることですが、まずは自分の収支状況や将来のライフプランを考えたうえで、返済期間について考えていくことが大切です。
そのためにも、やはりキャッシュフロー表やバランスシートを作成うえで判断するとよいでしょう。
住宅ローンの難しいところは金利動向が専門家でもどうなっていくのか予測するのが難しい点や新型コロナウィルスといった予期せぬ事態によって収入減少が発生する可能性がある点です。
そのため、もし万が一のことが生じたとしても無理なく返済ができるように余力を残しておくとよいでしょう。
もし心配なのであればこれから住宅購入する人もすでに住宅購入をした人もぜひ個別相談をご活用ください。

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