日銀の金融政策決定会合が家計に与える影響

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7/30・31と2日間にわたって日銀による金融政策決定会合が開かれました。
焦点になるのが「金利のある世界へ」ということで、利上げをしていくかどうかでした。
結果としては3月のマイナス金利解除後さらに0.25%に利上げすると発表されました。
この利上げによって家計にどういった影響が出てくるのかをお伝えしていきます。

目次

金利の仕組み

金融庁出典:fukukyouzai.pdf (fsa.go.jp)

金利が上がると借入をしている人は利息の返済が増えます。
そうすると借入する人が減ります。
借入をする人が減ると、金融市場に回るお金が少なくなります。
お金が少なくなると個人や会社は投資に消極的になるため、景気後退します。
金利が下がると借入をしている人は利息の返済が減ります。
そうすると借入をする人が増えます。
借入する人が増えると、金融市場に回るお金が多くなります。
お金が多くなると個人や企業は積極的に投資をするため、景気上昇します。

利上げが家計に与える影響

一番の影響としては、住宅ローン金利が上がる可能性がある点です。
住宅ローン金利の基礎知識は先日youtubeでも解説をしているので気になるかたはぜひ見てみてください。


全期間固定金利は10年国債が基準となっています。
変動金利は短期プライムレートが基準となっています。
短期プライムレートは日銀の政策金利とほぼ連動しています。
今回の金融政策決定会合で日銀は利上げをして0.25%程度にすることを決定しました。
3月にマイナス金利を解除してからさらに利上げをする形になり、2008年の12月以来約16年ぶりの水準になります。
毎月住宅ローン金利情報をInstagramでお伝えしていますが、今まで全期間固定金利は少しずつ上昇傾向にありました。
今後はこの利上げによって変動金利も少し上昇する可能性があります。
実際に先日ソニー銀行は住宅ローン金利を0.2%上げました。
ほかの金融機関も今後は追随していく可能性があります。
すでに変動金利で住宅ローンを組んでいるかたは自分が組んでいる金利がどうなるのかを注視して、必要であれば繰り上げ返済といったメンテナンスを考えてもいいでしょう。
これから住宅ローンを組もうと考えているかたは今回の金利上昇によって返済額がどの程度変わる可能性があるのかを確認しておくとよいでしょう。
そのためには、ご自身の収支状況をキャッシュフロー表作成して確認するとともに、将来金利が上昇したとしても家計に問題がないかをチェックしましょう。
もし家計に支障をきたすようであれば住宅予算の見直しが必要です。
お困りのかたは一度個別相談をご利用ください。

株価や為替の影響

利上げは家計以外にも株価や為替にも影響を与えます。
利上げがされると借入をしている企業は支払い利息が多くなります。
収入が変わらなかったとして、経費が増えると減収になります。
減収になると株主はその株を売却する恐れがあるため、株価下落になる可能性があります。
また金利が低い時には企業は借入をして積極的に設備投資をしますが、金利が高い時には借入を控え、設備投資も進まない恐れがあります。
また株を利益確定して、利上げによって金利が高くなった債券を購入するかたも出てきます。
株が売却されることで株価は下がります。
ここ最近円安が進んでいましたが、今回の利上げによって少し円高になりました。
お金の預け先としては少しでも金利が高い債券や預金に預けたいと思うでしょう。
そのため、日本が利上げすることで海外の人が日本円として預けたほうが魅力的だなと思って債券を購入したり、日本円を買ってくれたりすると日本円の価値が上がることになります。
7/31の昼頃には1ドル153円くらいだったのが、日銀が利上げを発表して夜には1ドル150円くらいになり円高になりました。
今回の利上げを機に円高になっていくシナリオもあります。

利上げは家計にも影響を与えるので注意しましょう。

金利ってなんだか難しいし、自分にはさほど関係ないだろうと思っているかたも多いでしょう。
しかし見えないところで皆さんにも少しずつ影響が出てきます。
自身ですべてを理解しておく必要はありませんが、大切なのは分からないときに聞ける人がいるかどうか、そして聞く勇気があるかどうかです。
大人になるとどうしても知らないことを人に聞くのが気恥ずかしく思うこともあるでしょう。
ただそのまま、分からないまま放置しておくとあとで痛い目をみることもあります。
そうならないためにも良き相談相手を見つけておくのが大切です。

東京で住宅購入や保険見直し、家計見直しを相談したい子育て世代(30~40代)のかたはぜひ練馬FPオフィスの初回無料の個別相談をお申し込みください!

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