先日今年の6月時点で個人が保有する預金や株式などの金融資産が2,115兆円となり、過去最高を更新したというニュースが報道されました。
去年の同時期と比較すると4.6%増加になります。
皆さんはこのニュースを聞いてどう感じますか?
なかには物価高があり、そこまで金融資産が増えている実感が湧かないというかたもいらっしゃるでしょう。
ちなみに私は実感しています。
理由としては保有している個別株、つみたてNISAやiDeCoでやっている投資信託、いずれも値上がりをしており、資産としては増えているからです。
金融資産の内訳は?
内訳としては株式などで前年比26%増の268兆円、投資信託で前年比15.9%増の100兆円、現金預金で前年比1.4%増の1,117兆円です。
この背景としては株価の好調が挙げられるでしょう。
今年の6月16日の終値がバブル期後の株価を上回りました。
そのため、株式や投資信託などは前年比で大幅に増加している結果になっています。
この数字を見て、NISAやつみたてNISA、iDeCoといった投資をするうえでの税制優遇ができてしばらく経ち、youtubeといったSNSでもインフルエンサーが取り上げるようになりだいぶ浸透したかなと思っていましたが、全体で見るとまだまだ現金預金比率が高いんだなというのがこのニュースから読み取れます。
NISA・つみたてNISAの口座開設数は?
2023年3月末時点だと、一般NISAの口座が1,090万4,260口座、つみたてNISAの口座が783万1,060口座になっています。ジュニアNISAは98万7,296口座です。
買付額でみると一般NISAが28兆3,402億7,468万円、つみたてNISAが3兆2,390億8,532万円です。
ざっくり見ると金融資産のうち株式などが268兆円なので、一般NISAを活用して運用をやっているかたが約10%、投資信託が100兆円なのでつみたてNISAを活用して運用をやっているかたが約3%になります。
こう見るとまだまだ制度は浸透していないのかなと感じます。
来年から新NISAになることでこれがどのように変化するのかも気になるところです。
iDeCoの口座開設数は?
ちなみにiDeCoの口座開設数は2023年7月末時点で3,026,137人です。
こちらはNISA制度と違って、必ずしも全員が使える制度ではなく、人によって加入できないケースもあるため、NISA制度と比較すると口座開設数は少ないのが現状です。
それでも、NISA制度同様まだまだ浸透していないと感じます。
一方でNISAにしろiDeCoにしろ制度認知はされているけれども、制度を利用して投資をする余力がないというかたも多いのではないかなと思います。
物価上昇はもちろん、光熱費の値上げなどもある一方で、給料はそこまで上がっていない現状では家計に余裕がなくてとてもじゃないけど投資に回せるお金がないというかたもいいでしょう。
今みたいに物価が上がっているのに、給料が上がらない状況が続く場合には、どこかのタイミングで収入を増やすか、支出を減らすかの家計改善を図らなければジリ貧になってしまいます。
今後は資産運用をしているかたとしていないかたとの格差はもっと開いていくと思います。
新NISAが始まるこのタイミングでぜひ一度家計改善と資産運用について考えてみませんか?
個別相談では資産運用の考え方や証券口座の開設方法や実際に商品購入をどうやってするのかについてお伝えしています。