児童手当はすべて貯蓄できれば、約198万円と大学初年度に必要な教育費として賄うことができ、将来子どもの教育費として活用ができます。
- 所得制限の撤廃
- 支給期間を高校生まで延長
- 第3子以降の支給額を3万円に増額
- 支払回数を偶数月の年6回に増加
なお今回の制度改正によって申請が必要になるかたもいます。
- 現在所得上限超過により今まで児童手当や特例給付を受給していないかた
- 高校生年代の子のみを養育しているかた
- 多子世帯で22歳年度末までの上の子がいる
※上記のかたは2025年3月31日までに申請すれば、拡充分の児童手当を2024年10月分から受給できます。
所得制限の撤廃
これまでは所得によって児童手当は支給停止になっていました。
支給停止になる基準は下記のとおりです。
なお①の所得制限限度額以上、②の所得上限限度額未満のかたには特例給付(児童一人当たり月額一律5,000円)が支給されます。
この基準がなくなるため、所得が高いかたであっても児童手当が支給されるようになります。
※今まで受給できていなかった場合には申請手続きが必要になるので注意しましょう。
詳しくはお住いの市区町村へ確認してみてください。
支給期間を高校生まで延長
今までの児童手当は中学生までの支給でした。
これが高校生までの支給になります。
支給期間が延びるため、受け取れる金額も増えます。
ちなみに現在の児童手当の支給は下記のとおりです。
3歳未満 | 一律15,000円 | 合計 540,000円 |
3歳以上小学校修了前 | 10,000円(第3子以降は15,000円) | 合計 1,080,000円 |
中学生 | 一律10,000円 | 合計 360,000円 |
総合計 1,980,000円 |
これが高校生までの支給になるため、下記の通りに変わります。
3歳未満 | 一律15,000円 | 540,000円 |
3歳以上高校生まで | 10,000円 (第3子以降は30,000円) | 1,800,000円 |
総合計 2,340,000円 |
※合計金額は誕生月によって多少前後します。
もし児童手当を使わずに貯めることができれば、子どもが大学に入学するタイミングで初年度に必要な学費を賄うことができます。
そのため、可能であれば将来に備えて貯められるように家計を整えておくとよいでしょう。
第3子以降の支給額を3万円に増額
ちなみに今までは第3子以降は3歳から小学校修了まで15,000円だったので実質倍になります。
かといってこれのために第3子を産もうとはならないと思いますが……。
支払回数を偶数月の年6回に増加
今までは4か月で年3回の支給だったのを、2か月で年6回の支給に変更されます。
支給までの期間が短くなることで、もし児童手当を家計支出に回しているかたは家計のやりくりがしやすくなるでしょう。
子育て支援の拡充で考えておきたいこと
今回は10月から制度改正される児童手当について取り上げました。
児童手当以外にも子ども家庭庁は子ども・子育て支援金として、出産・子育て応援給付金や出産育児金の引き上げ、出産費用の保険適用、子ども誰でも通園制度の創設などに取り組んでいく予定です。
ただ拡充するということはその分、どこからかお金を用意する必要があります。
今回の財源としては医療保険料を財源とするため、医療保険料の負担が1人当たり月250~450円ほどの負担増になる見込みです。
どうやったら児童手当を貯蓄に回して、将来の子どもの教育費として活用できるかお悩みのかたがいたら、ぜひ一度個別相談をご利用ください。