日本の人口は?
先日厚生労働省から人口動態統計速報が公表されました。
速報値によると去年1年間に生まれた子どもの数は、外国人なども含めて75万8,631人で前年より4万1,097人減っています。
少子化が進んでいる理由の一つとしては、未婚率も高くなってきている点があげられます。
結婚件数は速報値で48万9,281組、厚生労働省によると50万組を下回ったのは1933年で90年ぶりだそうです。
若年層の人口が少なくて、かつ晩婚化・晩産化の影響やコロナ禍で婚姻数が減った影響もあり、今後も出生数は減少していくと想定されています。
国や自治体の取り組みは?
国としても未婚率や少子化改善に向けて、様々な取り組みを行い始めています。
例えば未婚率の改善として、自治体がマッチングシステムを提供しています。
東京都でも「東京ふたりSTORY」という形で取り組んでいます。
東京都の場合には婚活イベントを開催していたり、AIマッチングアプリが利用できたりします。
ただし利用するためには独身証明書を提出する必要があり、通常のマッチングアプリを利用するよりもハードルが高くなっています。
その分、婚活に真剣に向き合っている人とマッチングしやすいといったことがあるのでしょう。
ほかの自治体でも結婚相談所と提携して、婚活支援をしている自治体もあります。
子育て支援としては、東京都は応援とうきょうパスポート事業があります。
都内在住の18歳未満の子どもがいる、または妊娠中の人がいる世帯にパスポートが支給されます。協賛店でパスポートを掲示すると粉ミルクのお湯やおむつ替えスペースの提供、割引など様々なサービスが受けられます。
ほかに子育て支援が充実した有名なのは流山市があげられます。
流山市では子育て支援のために親はもちろん、保育士などの優遇改善をしたことによって多くのかたが引っ越ししてきていて、2017~2020年4年連続で人口増加率が全国1位になっています。
それにも関わらず2021年には待機児童0人という数字です。
いかに子育ての環境整備が整っているのかが数字としても見て取れます。
そもそも若年層は子育てをどう思っているのか?
ロート製薬の妊活白書2023の調査によると、子どもが欲しいと思わない未婚男女(18~29歳)の割合が年々増えてきているそうです。
「将来子供が欲しくない」と回答した男性が59%、女性でも51.1%にもなっています。
その理由は経済的な側面はもちろん、様々なものが考えられるでしょう。
一方で考えが変わったときに子どもを授かれる可能性を残しておきたいと思っている割合は約25%です。
子どもを授かれる可能性を残すための手段としては、卵子や精子の凍結があります。
東京都では昨年から卵子凍結にかかる費用を助成しています。
今回は少子化についてまとめてみました。
昨年の4月には少子化対策の一環として、子ども家庭庁が新設されました。
今後子ども家庭庁がどういった働きをしていくのか気になるところです。
正直言うとあまり期待はしていませんが。
少子化を改善するためには、国や自治体の支援はもちろんですが個々人の意識改善も必要な社会問題です。
私もまだ独身ですが、結婚願望と子どもは欲しいなと思っているものの、やはり将来に対しての経済的な不安などは拭いきれません。
まあなるようにしかならないし、ある資産でどうにかするしかないのは重々承知なんですが…。
流山市など成功している市区町村を見習って、国としても支援策を講じない限りは解決が難しい問題だと思います。
また価値観も多様化しているなかで子どもを持たないという選択をしているかたが増えてきているというのもロート製薬の妊活白書から垣間見れた気がします。