5つのFIREとそれぞれの意味は？
一言にFIREといっても実は分類すると5つになります。
まずは自分が目指すべきFIREがどのパターンなのかを理解しておくとよいでしょう。
まずは5つのFIREについて概要をお伝えします。
コーストFIRE
コーストFIREは十分な資産は準備できているが、あえて仕事などは引退せずに好きなことに取り組むケースです。
コーストFIREは生活するために仕事をする状態を抜け出したFIREになります。
仕事はあくまでも好きだから続ける、社会貢献の一環として続けるという形なのでFIREのなかでは充実度が高いといえるかもしれません。
またいざとなったら仕事をすぐにでも辞められる状態にあるため、心理的にもいい状態だと言えます。
バリスタFIRE
バリスタFIREは資産運用とパートアルバイトといった短時間労働を併用してFIREを実現するケースです。
イメージとしては毎月の生活費を資産運用で賄い、娯楽に使うためのお金は短時間労働で稼ぐといったものです。
5つあるFIREのなかでは一番実現に向けてハードルが低いといえます。
サイドFIRE
サイドFIREはバリスタFIREとほぼ同意義です。
違いとしてはサイドFIREの場合は、パートアルバイトではなく個人事業で収入を得るケースです。
リーンFIRE
リーンFIREは支出を最小限にとどめて少ない資産でFIREをするケースです。
いわゆるミニマリスト型のFIREです。
なにかしらに妥協できるかたであれば目指しやすいFIREかもしれません。
たとえば住む場所は問わない、家の間取りも最低限でいいので家賃を削ったり、食にはこだわらないから食費を削ったりというパターンです。
あとは娯楽に充てるお金を極力減らして、お金のかからないことを趣味するといったこともあるでしょう。
ファットFIRE
皆さんがイメージしているFIREはこのファットFIREでしょう。
ファットFIREは資産運用による配当や不動産の家賃収入といった不労所得だけで経済的独立をしているケースです。
正直ファットFIREを目指すのは険しい道のりです。
NISAやiDeCoといった資産運用だけでは到底たどり着けない領域と言えます。
ほかのFIREであれば資産運用がうまくいけば手に入れることができるかもしれません。
このようにまずは自分が目指すべきFIRE像によって道筋が変わってきます。
FIREを実現するために
年間生活費25倍の資産を持つこと
4％ルールで資産を取り崩すこと
この2つが一般的にFIREを実現するために必要と言われています。
例えば年間の生活費が30万円であれば、30万円×12カ月×25倍で9,000万円の資産を準備しておく必要があります。
ちなみにここで言う資産は運用に回せる資産と考えておきましょう。
全体の資産で言うと1億円くらいが必要なお金でしょうか。
9,000万円のお金を資産運用に回して、そこから毎年運用益4％を出せると、9,000万円×4％で360万円の運用益を得られます。
そうすると年間生活費を資産運用益で賄うことができ、結果として資産を減らさずに不労所得の範囲で生活ができ、経済的独立を果たすことができます。
ただし、必ずしも資産運用で4％の運用益が出せるわけではありません。
そのため、運用益が少ない年にはどこかから補填をする必要があります。
もし元手を取り崩すとなると得られる運用益も減ってしまうため、全体資産としては9,000万円以上持っておく必要があるんです。
FIREを実現したいならやるべきこと
ここまでFIREについて書いてきましたが、もしFIREを目指すのであれば何をしなければいけないのでしょうか？
FIREの一つのリーンFIREを目指すじゃない場合でも支出を減らすのは重要です。
支出が減ればその分、資産運用に回せるお金が増えます。
またFIREに到達した際に支出が低い状態を維持できていれば、ゴールとなる資産も低くなります。
年間生活費が25万円にできれば、25万円×12ヵ月×25倍で7,500万円です。
生活費が30万円から25万円と5万円を減らせれば、ゴールとする金融資産合計は1,500万円も違ってきます。
正直FPとしてはあまりFIREを進めることはない
ぶっちゃけ普段仕事をしていてFIREを進めることはあまりありません。
キャッシュフロー表を作成していると頑張ればできるのかもしれないけど、やはり何かを我慢しなければ実現するのは難しいケースが多いからです。
どうしても実現したいというかたがいれば全力でそのためのサポートをしますが、何かを我慢するよりもやりたいことを実現するためにお金を使ってもらいたいという想いがあるからです。
もしFIREを実現したい！というかたは一度FP相談をしてみて現実と向き合ってみるのもいい機会だと思います。
なにかを得るためには何かを我慢する必要も出てきます。
その二つを天秤にかけてどちらを選択するのかその道しるべを示すお手伝いはできると思います。
