短期プライムレートとは?
先日日銀が利上げをしたことは皆さんニュースなどでよくご存じだと思います。
今回住信SBIネット銀行が発表したのは短期プライムレートの引き上げです。
まずは短期プライムレートとは、一般的に金融機関が財務状況の優良な企業に対して短期(1年以内の期間)で貸付をする場合に適用する金利です。
短期プライムレートは各金融機関が各々に定めている金利になっています。
今回住信SBIネット銀行はこの短期プライムレートを1.675%から1.775%に引き上げると発表しました。
前述した通り、短期プライムレートに関しては各々の金融機関が独自に定める金利なので、住信SBIネット銀行が引き上げたからといってほかの金融機関も引き上げるとは限りません。
もしかしたらこれに伴って、各自引き上げるかもしれませんし、現状維持もあり得ます。
短期プライムレートが私たちに与える影響とは?
短期プライムレートは金融機関が企業に貸し付けをするときの金利なんだから、家計には影響ないんじゃないの?と思われるかたも多いでしょう。
しかし実は一部の家計にはとても大きな影響があります。
それは『住宅ローン金利』です、住宅ローン金利のなかでも変動金利は短期プライムレートに連動しています。
住宅ローンの変動金利は短期プライムレートに1%上乗せした金利を店頭金利として設定しています。
そこから住宅ローン審査を経て、その人の優遇金利を決定し、店頭金利から優遇金利を差し引いた金利が住宅ローンの変動金利として適用されます。
今回の住信SBIネット銀行の例でいうと、短期プライムレートが1.775%なので+1%上乗せされ、2.775%が店頭金利となります。
そこから優遇金利が差し引かれたものが住宅ローン変動金利となります。
住宅ローンの変動金利には一般的に3つのルールがあります。
※このルールが適用されない金融機関もあります。
- 半年に1回金利の見直し
金利は半年に一回見直しがされます。基本的には4月と10月に見直しがされるので自分の借入金利がいくつになっているか確認をしましょう。 - 返済額は5年に1回見直し
金利が上がってもすぐには返済額は変わりません。返済額のなかで元本と利息の返済額が変わります。金利が上がれば利息返済が増えますし、金利が下がれば利息返済が減り元本返済が増えます。ただ金利が上がったのにずっと返済額が変わらないといつまでたっても元本返済が進まないため、見直しがされます。 - 125%ルール
金利上昇に伴って返済額を急にあげてしまうと返済できない人も出てくるため、返済額は最大で125%までになります。例えば現在10万円の返済をしているかたであれば見直しによって上がったとしても12.5万円が上限になります。
ちなみに住宅ローンの35年固定金利は「10年国債利回り」と連動しており、●年固定金利は「円金利スワップレート」と連動しています。
そのため、これから住宅購入を検討しているかたで金利情報が気になる人はこのあたりの情報を注視しておくといいと思います。
また月初に毎回住宅ローン金利情報をお届けしているので、気になるかたはInstagramをフォローいただける嬉しいです。
住宅ローンを変動金利で借りている人はやるべきことは
まず住宅ローンを変動金利で借りているかたは今後も自分が借り入れをしている住宅ローンの金利がどうなっているのかを注視しておきましょう。
急激に上がることは考えづらいですが、これを機に適用金利が上がっていくことも考えられます。
そうなったときにできる対策の一つは繰り上げ返済です。
繰り上げ返済に関しては下記でまとめてあります。
もし繰り上げ返済したほうがいいのか、住宅購入を考えてるけどどうすればいいのか分からないというかたはぜひ一度個別相談をご利用ください。
もしくは隔月で住宅購入検討者向けのセミナーを開催しています。
個別相談のハードルが高いかたはセミナーからご参加ください。